問題
水質汚濁に係る環境基準の達成期間等に関する記述中，下線を付した箇所のうち，誤っているものはどれか。
生活環境の保全に関する環境基準については，各公共用水域ごとに，おおむね次の区分により，施策の推進とあいまちつつ，可及的速かにその達成維持を図るものとする。
（一） 現に（１）著しい人口集中，大規模な工業開発等が進行している地域に係る水域で著しい水質汚濁が生じているものまたは生じつつあるものについては，（２）5 年以内に達成することを目途とする。ただし，これらの水域のうち，水質汚濁が極めて著しいため，水質の改善のための施策を総合的に講じても，この期間内における達成が困難と考えられる水域については，（３）水域類型を適宜設定することにより，段階的に当該水域の水質の改善を図りつつ，極力環境基準の（４）速やかな達成を期することとする。
（二） 水質汚濁防止を図る必要のある公共用水域のうち，（一）の水域以外の水域については，設定後（５）直ちに達成され，維持されるよう水質汚濁の防止に努めることとする。
正解
こちらは「水質汚濁に係る環境基準について」（環境省告示）の第3の2 「生活環境の保全に関する環境基準」についての問題でした。
正解は（３）、正しくは「暫定的な改善目標値」です。
解説
頻出問題なので、キーポイントはおさえておく必要があります。
正しい告示は以下の通り。
各公共用水域ごとに、おおむね次の区分により、施策の推進とあいまちつつ、可及的速やかにその達成維持を図るものとする。
「一」現に著しい人口集中、大規模な工業開発等が進行している地域に係る水域で著しい水質汚濁が生じているものまたは生じつつあるものについては、5年以内に達成することをめどとする。ただし、これらの水域のうち、水質汚濁が極めて厳しいため、水質の改善が困難と考えられる水域については、当面、暫定的な改善目標値を適宜設定することにより、段階的に当該水域の水質の改善を図りつつ、極力環境基準の速やかな達成を期することとする。
「二」水質汚濁防止を図る必要のある公共用水域のうち、「一」の水域以外の水域については、設定後直ちに達成され、維持されるよう水質汚濁の防止に努めることとする。
まとめると以下の通りです。場所やその状況により、達成期間に差をつけているんですね。
①普通のところ → 環境基準設定したら直ぐに達成せよ
②人が多いところや工業地帯 → すぐは無理だろうから、5年以内をめどに達成せよ
③ ②のうち、もう既に汚染が酷く水質改善が難しいところ → ５年でも環境基準の達成は無理だろうから、一旦目標値を設定！それをクリアしたらまた目標値設定！ステップ踏んで改善し、環境基準も出来るだけ早く達成できるようにせよ
